素人さんの為の不動産学校:2022年06月

2022年06月

2022年06月14日

土地測量　隣地トラブル（No.2566)

隣地とのトラブルが、土地の測量をした時に起きると、大きな争いに発展する事が多い！

前回のブログのコメント欄で、土地境界についての話を書いてほしいとリクエストがありましたので書かせていただきます。

少し前にあった隣地トラブルは、不動産売買をするのに、売主Aが土地家屋調査士に確定測量を依頼した。
↓
測量をして隣地の土地所有者から、境界を確定するために認印をもらおうとしたところ、今まで隣地の境界だと思っていたところと２mのズレがあった為、隣地所有者は土地家屋調査士が示した境界を認めなかった！
↓
土地の買主の契約条件の中に確定測量が条件となっていたので、売主は筆界特定をすることになった。

詳細を書きます！

隣地トラブルになった原因は、売主が、土地を売却するために測量をした結果、隣地所有者が境界だと思っていた樹木の位置よりも２m隣地側が本当の境界だと土地家屋調査士に説明されて・・・納得いかなかったことから始まったわけだが・・・。

隣地の土地所有者の主張は、自分のお祖父様や、お父様から、隣地との境界は、この木が目印だと聞いていたので、土地家屋調査士が示した境界の位置が違う。その樹木は、お祖父様と曾祖父様で植えた物だと主張！　うちの先祖を嘘つき呼ばわりしやがって！と怒っている！

売主は、樹木の位置が隣地境界だと認めると、売買契約をした面積よりも、数十平米少ないので現代の測量技術で測った面積や杭の位置の方が正確だと考えて、境界は、目印らしき樹木よりも２m隣地側が境界だと主張した、かつ、売主も、親から・・・、隣は隣地境界は樹木だと隣は言っているけど、本当は、もう少し隣地側が本当の境界だと聞いていたと主張！

因みに、この樹木の場所付近は、どちらも物を置いたり、耕作したりしているわけではなく、目印の奥にも木々が生えているので、隣地の占有権は認められないと思う。
但し、売主は隣地境界を２m隣地側で確定することで、樹木の伐採＆抜根の量は増えるというマイナス要素もあるのだが、売主は、目印らしき樹木の２m向こうまで自分の敷地だと言っている！

それを、売主も、その隣地所有者も、お互いに面と向かって言うのではなく、測量士や土地家屋調査士に主張するので・・・確定測量ができないまま数ヶ月が過ぎた！

私の見解

恐らく目印の樹木は、売主の隣地の土地所有者の先祖が植えたものに間違いないと思う！
理由は、奥の方は、雑木林になっているのに・・・目印の樹木の道路側の木と、その土地の一番奥の木だけは同じ木で植えた時期も同じぐらいなのです。
明らかに、人が植えたっぽい！

じゃあ何故、測量をした際に、２mもズレているのかというと・・・基準点が、ズレているというか・・・日本の地図は、江戸時代に幕府が伊能忠敬に任せて、最終的に出来た大日本沿海輿地全図・・・恐らく、この地図が現在の基準点であれば、この樹木が境界として正しかったのだと思います。

基準点というのは、伊能忠敬の時代の、ずっと後ですから・・・w

伊能忠敬は、磁石を持って北海道から関東・・・いろいろ訳あって諸々ありましたが、結局、関西、中部も・・・日本中を歩き回り海岸沿いを固めて、そこから、日本の地図を作りました。
磁石と自分の足を頼りに・・・日本地図の外枠を作って、そこから追っていって・・・真ん中ぐらいの、この中部地区で・・・

あれ、なんか・・・この辺り・・・合わないぞ・・・まあいいか・・・wと、どこかで妥協した部分があると思うのです。

そして、近代測量において基準点というものの整備がされた時に・・・・。
まあ、２mぐらいは当たり前にズレますよね～www

すみません・・・私の見解は、適当です！

さて、ここまで書いたところで・・・話の途中ですが・・・。

皆さん・・・不動産、建設部門のブログランキングが、２位になってしまっていますので、下記のバナーをクリックして、素人さんの為の不動産学校に投票していただけると嬉しいです。

建設・不動産ランキング

ありがとうございます・・・

ブログの続きです。

まあ、今時は、宇宙から地球を測る事が出来ますから・・・w
すでに２０００年頃には、相当正確な測量ができたわけです。

後付けで正確な測量をして当てはめたものと、１００年ぐらい前に木を植えた時の測量のレベルは全く違いますし・・・昔は、縄で測っていて、晴れの日と雨の日では長さが違ったなんて話も聞いたことがありますので・・・２mぐらいは仕方ないです！

でも、残念ながら・・・このケースは、筆界特定というもので、売主の主張が認められると思います。
隣地の地主の祖父と曾祖父が植えた樹木は、何の証拠にもならないです。
まさか、宇宙から測量をする時代になると思って、目印の木を植えてないでしょうし・・・。

不動産売買の取引終了まで時間はかかりますが、売主の主張が正しいということになります。

そして・・・話は、別件になりますが・・・・。

先週の話なんですが・・・私が、５００坪ぐらいの農地を買うことになりまして・・・・

その土地を紹介してくださった行政書士の先生と話をしていて・・・。

私　『ねえ、先生！　この土地を買うのはいいんだけど・・・　境界の杭がないんだけど・・・農地買うのに測量なんてしないけど・・・境界は、どこなの？？？』

先生　『よくわからんのだけど・・・木が目印なんじゃないかな～？』

私　『マジか～・・・またか～・・・・！』

先生　『境界は・・・よくわかりませんw』

私　『先生のところの土地家屋調査士に、何か棒でも立てといてって頼んでおいてぇ～！』

先生　『う～ん・・・。所有権移転だけではダメ？？？』

私　『まあ、耕地整理してない農地だからいいけど・・・できれば、隣の人と相談して、棒でも立てといて・・・。　１６００平米以上あるから２mぐらいのズレててもいいから・・・w』

先生　『不動産屋と思えない発言ですな～w』

私　『いえいえ、それを言うなら、土地家屋調査士や司法書士を従えている行政書士の大先生のお言葉とは思えないですよw』

先生　『５００坪で５０万円の農地を買うのに・・・１００万円以上の費用をかけて、確定測量をしますか？』

私　『いいえ！　土地を１００坪ぐらい隣の人にあげてもいいので測量は勘弁してください！　その目印の木のところでも何でもいいです！』

先生　　『だよね！』

私　『はいw』

そんなわけで・・・私が、今回買う農地は、土地代よりも測量費の方が高くなるので、２mぐらいなら、隣地の人にプレゼントしてもいいので確定測量はしません！

弊社の名古屋支店のある名駅エリアでは、坪単価１０００万円を超えているところもあるので、１ミリのズレも許されないので確定測量をしますし、弊社のお客さまの取り引きは、測量をしないなんていう取り引きは後々揉めるので絶対に測量をしますが・・・私が購入する坪単価１０００円の土地は　測量をするまでもなく・・・宇宙から地球を測れる時代になっても、今回、購入する農地は、樹木が境界です。

私の場合は、自分で話をつける事ができるので、あえて測量をしない場合もありますが・・・、基本的に不動産取引をする際には、測量をするのが大原則なので・・・皆さんが取引をされる場合は、必ず測量をしてくださいね。
今の所有者が測量をして、新しい所有者に渡さないと・・・新所有者は後々、境界の主張がしにくいので・・・売主は、境界を確定させて買主に土地を渡さなくてはいけません！

そんなわけで・・・今回は、読者さんのリクエストにより・・・土地の境界の話を書かせていただきました。

それでは、本日は、このへんで失礼いたします。

本日も、読者の皆様に、ブログランキングの投票クリックをお願いして失礼いたします

もしよろしければ・・・、インスタグラムと、ツイッターでフォローしていただけると嬉しいです。